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分かち合う喜びはゼロから生まれる


「非ゼロ和」という言葉を知っていますか。元々はゲーム理論から生まれた言葉です。

「ゼロ和」とは、複数の人が相互に影響し合う状況の中で全員の利益と損失の合計がゼロになる状況のことです。英語では「ゼロ・サム」となります。ある人が勝つと他の誰かが負けるということですが、競争社会の例えで使われることがあります。「ゼロ・サム社会」とは、経済成長が停止して資源や富の総量が一定になり、利益を得る者がいれば、必ずその分だけ不利益を被る者が出てくる社会のことです。これはアメリカの経済学者レスター・サローの用語で、誰かが得をすれば同じだけ誰かが損をする社会となります。
 それに対して「非ゼロ和」は、ある1人の利益が必ずしも他の誰かの損失にはならない状況のことをいいます。例えば、ある技術を開発した人がいるとします。その技術が他の人に利用され、利益を与えることがあったとしても、開発した本人が損をすることはないという考え方になります。

 この「ゼロ・サム」の概念は非常に身近でわかりやすい分、私たちは色々なものを無意識的に「ゼロ・サム」の物差しで測っています。もっと身近な例で言うと、日常生活でSNSの充実した投稿を見て、気分が落ち込んだ経験はありませんか?「誰かが幸せだと自分の価値が減る」と感じてしまっているかもしれません。よく考えると、そんなことはありません。あなたの幸せは、あなた自身のもの。心の充足は分かち合うほど満ちていきます。
 幸せや愛、やさしさも非ゼロ和です。誰かにやさしさを与えると、相手が喜びを受け取る。そしてその反応を見て、自分も満たされる。まるでパンが膨らむように、やさしさや思いやりは循環していきます。
 ゼロ和と非ゼロ和の視点は、学校では教わらないけれど、知っておくと世界の見え方が変わります。
私のデザインは、「非ゼロ和」を目指すもので在りたい、生み出すことでもっと豊かになる、新しい共鳴が生まれるデザインがしたいと考えています。

参考文献ー「近畿大学附属高校校長訓話2020.8.17


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